皆さまこんにちは、Casie編集部です!今週もたくさんの素敵な作品と出会うことができました…!その中でも、今回はHitomi Endoさんにインタビューをしてみました。作品の魅力がたっぷり詰まった記事になっております😊
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Hitomi Endo
嵯峨美術大学芸術学部造形学科版画コース卒業。現在は沖縄県に移住し、銅版画制作を行う。過去には沖縄県最大の総合美術展、「沖展」にて2回受賞するなどの実績を持つアーティスト。
◎沖展とは
70年余続く沖縄タイムス社主催の総合美術展。沖縄県内において最大規模を誇り、県民に親しまれている。
沖展は回を重ねる度に質・量ともに充実し、発展してきた。現在では絵画・版画・彫刻・グラフィックデザイン・書芸・写真・陶芸・漆芸・染色・織物・ガラス・木工芸の12部門を擁している。
沖展公式HPより引用
Casieにてレンタル可能な作品
実験的な日々
サイズ:H39.5cm × W30.5cm
使用画材:銅版、ハーネミューレ紙、シャルボネ製インク
小さい作品ですが、三角柱を並べることで立体的に見え、理系的な空間をつくり出しました。
海の夜想曲 Op. 2-1
サイズ:H48.0cm × W36.0cm
使用画材:銅版、木版、ハーネミューレ紙、シャルボネ製インク、水性絵具
沖縄の海の情景を自分の心情と重ね合わせ、イメージをつくっていきます。背景は木版画で刷りました。淡い青色の海の透明感を表現しました。
Under aqueous surfaces
サイズ:H46.8cm × W34.8cm
使用画材:銅版、ハーネミューレ紙、シャルボネ製インク
沖縄の海の情景を自分の心情と重ね合わせ、イメージをつくっていきます。浅い海に柔らかい光が差し込む様子を表現しました。
ーー銅版画制作を中心に活動されている、Hitomi Endoさん。絵を描くきっかけとなった出来事などありますか?
絵を描くことを本格的に始めたのは高校時代で、いつも数学のノートに何かを描いていました。京都嵯峨芸術大学(現・嵯峨美術大学)に入学し銅版画が私の専攻になり、学士(芸術学)を取得。それ以来銅版画とずっと付き合っています。
ーーなるほど、大学生時代に銅版画に出会ったのですね。Hitomiさんが感じる銅版画についての特徴や魅力はどういった点にありますか?
銅版画は繊細な雰囲気をもつ線が描け、とても深みのある色を表現できます。間接技法(※1)による偶然的な点や線が生じることにとても魅力を感じています。
※1 間接技法とは…
酸などの腐蝕液で版材を腐蝕して掘る技法のこと。腐食時間の長さで色の濃淡が表現できます。
ーー表現方法にもそういったこだわりがあったのですね…!銅版画ってどのように制作されているかすごく気になるのですが普段の制作風景をみせていただくことは可能でしょうか…。
普段は海が見える自宅のアトリエや那覇にある版画工房で制作しています。
沖縄の海や生物などの美しいものを見て感動したときに制作することが多いです。
アトリエの様子
ーーとても素敵なアトリエ!!普段こうしてアーティストさんの作業場所を見ることがないのでこうして見せていただいてとても感激しております!
こうして制作を重ねていく中で、Hitomiさんが思う自身の作品を実際に鑑賞したときに見て欲しいポイントなどありましたらぜひお聞かせください。
銅版画特有のインクや紙・和紙の質感は写真ではなかなか表現されません。深みが実際の絵にはあります。とくに生き物のような躍動感のある線がアピールポイントです。
ーー最後に作品のテーマについてお伺いしたいです。
私の版画は伝統的なエッチング、ドライポイント、アクアチントそして木版画の技法から出来上がっています。
作品のモチーフは、私の生活や生き方に関するものすべて。私の身の回りにあって、心に残る考え、感覚、物体、眺望、そして海の自然が題材となります。それらが私の内にある美意識のフィルターを通り、銅版画の制作過程を経て版上に表現されます。私の大好きな銅版画の繊細な線でそうしたモチーフが美しく表現できたときとても喜びを感じます。
インタビューにお答えいただきありがとうございました!
Hitomi Endoさんの作品は繊細な線や色の濃淡の美しさは勿論のこと、絵の全体を見た時のバランスなどスタイリッシュな魅力に溢れた作品ばかり…。ぜひ一度お部屋に飾って鑑賞してみてくださいね。
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他にも素敵な作品まだまだございますのでぜひあなたの好きな作品も探してみてくださいね😊