アートは空間を演出するだけでなく、コミュニケーションのきっかけや来店ごとの楽しみにもなっています。「BAR 月の下」の岡林さんに、Casieをはじめたきっかけや飾り始めてからのことについてお話をお伺いしました。
「BAR 月の下」は、ワインバーです。チーズを扱う専門店と併設していて、お客さまにはチーズをつまみながらワインを楽しんでいただけます。そういったくつろぎの時間を過ごしていただく場です。40代以上の男性が多くいらっしゃるようなお店ですね。
絵を飾るとコミュニケーションが生まれる
絵を飾っていると、お客さんとの会話も新しく生まれるところがいいです。
同じ絵を店にいる全員で共通の話題にできるので、この絵を描いた人はどんな人だろう、この絵はどんな季節を描いたのだろう、と話すのが楽しいですよ。
常連の方も多いのですが、絵を飾っていると、その方の知らない部分であったり、感性であったり感じながらお話ができるので、お客さまの魅力を引き出してくれているのではないかと思います。
バリエーション豊かな絵を毎月掛け替える
3年ほど前にこの店を建てて、絵を飾ろうとしたのですが、高価な絵を一枚買ってしまうとずっとその絵を飾ることになってしまうなと迷っていました。そんな時に妻がCasieを見つけたことがきっかけで、レンタルで絵を飾り始めました。
絵の交換は、1ヶ月に一度のペースで続けています。一年を通して、お店のメニューなどにはあまり季節の変化がないので、そのぶん絵が店の空間に変化をもたらしてくれることがとてもいいです。毎月絵が変わると、店の表情もずいぶん変わりますね。
絵はできるだけ偏らないように、いろんな絵をセレクトしています。Casieのサイトを見て、ピンときたものを飾っていますが、抽象や風景などジャンルは特に決めずに幅広く選んでいます。せっかく毎月変えるので、季節感はポイントにするように心がけています。
最初はレギュラープランの絵を借りていましたが、最近はプレミアムプランの絵を借りています。これくらいのサイズがあると、やっぱり迫力があります。
絵は店の世界観を深める
店の空間のトーンが引き締まるところがいいですね。バーなので少し暗い空間なのですが、絵の色彩が入ることによってキリっと締まるんです。
絵を飾るということは、お店を持たれている方にすごくおすすめしたいですね。どういうお店にしたいかによって、飾りたい絵は変わってくるとは思うのですけど、うちの場合は年齢層が高めなので渋い絵だったり深みのある絵を選びますが、知り合いの洋菓子屋さんは水玉のポップな絵を飾っていてすごく似合っていまして。絵は店の印象を深めてくれるので飾ることはおすすめですね。
飾っている絵をお客さまが「買いたい」ということも
なかには、飾っている絵を「買いたい」とおっしゃって、実際に買われた方も複数いらっしゃいました。その方の生活スペースに変化がある時、引っ越しや事務所が新しくなったタイミングと絵との出会いが重なって、絵をお迎えされていました。そんな出会いのお手伝いになったのも嬉しかったですね。
これからも、月に一度絵を飾り変えて、お客さまとの会話に華を咲かせてもらい続けたいですね。