「キャプション」からアートを楽しむ|栗原 あき

アーティストがその作品に込めた想いや制作背景を知ることで、アートを一層深く知り、作品に向き合うことができるかもしれません。

今回は栗原 あきさんの作品を一緒に読み解いてみましょう。


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栗原 あき


女子美術大学油彩科卒業/デジタルハリウッドVFX科卒業


脱力感、柔和感、空気感。緩さの中に少し孤独感を感じて、見る人にとって癒しになるような絵を描きたいと語る。


影響を受けた人物:ピエール・ボナール、アンリ・マティス、タナカカツキ


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breakfast



W530×H455[mm]

油彩

https://casie.jp/artlist/RB00454


▼アーティストより


朝食はお気に入りのぬいぐるみと共に


明るい朝の光の中朝食をとる初老の女性。もうひとつの椅子には人ではなく、くまのぬいぐみを置いています。少しの孤独さと、爽やかな朝が融合する空間をイメージして描きました。一人で食事をするのはさみしさだけではなく、喜びのようなものもあります。朝の光が美しいときは特に。


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トラのいる庭



W605×H500[mm]

油彩

https://casie.jp/artlist/RB01021


▼アーティストより


トラのいる庭 明るく日が差している

庭に出されたソファ、くつろぐ動物たち


実在しないような空間をシュールに描こうと出来上がった作品です。トラがいるのにくつろいでいる女性を描くことで、シュールな空気を表現してみました。動物がくつろぐ明るく平和な庭をひとつ持っているような感覚になっていただけたらと思います。野外でも空間を表現しつつ、平面的に描けるようになるのが今後の課題です。


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Flower



W410×H318[mm]

岩絵具

https://casie.jp/artlist/RB00453


▼アーティストより


明るさを放つ花

日差しと融合する花


この作品はパネルに和紙を張ったものに岩絵具を使って描いています。油絵具とちがった柔らかな色合いが出ていると思います。日本画ではないですが、素材を変えると表現の質感も違ってくるのが面白いです。落ち着いた色合いの絵を楽しんでいただけたらと思います。この技法は今後も試していきたいです。


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sanroom



W370×H445[mm]

油彩

https://casie.jp/artlist/RB01022


▼アーティストより


大きな窓のある日差しがたくさん差し込む部屋

昼下がり


この作品では光と影を強調しています。どことなく夏のような強い日差し。座っている人物の顔を描かないことで鑑賞者のイメージを限定しないようにしています。代わりにこちらを見ている犬が鑑賞者の視点の中心になるように描きました。シュールな空気感をお楽しみいただけたらと思います。


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cat



W455×H530[mm]

油彩

https://casie.jp/artlist/RB04419


▼アーティストより


どこでも自由に歩き回るねこ、テーブルのうえでも行きたい場所ならどこへでも行く自由なねこをイメージして描きました。画面が平面的になるよう工夫し、線画をいれることで子供が描いたような幼さも感じられるようにしました。花の色とテーブルを明るくすることで、明るい部屋がイメージできるようにしました。遠くに見える海とねこは自由の象徴です。

画材は油絵具です。凹凸感が出るように下地に砂を混ぜたものを使ったりもしています。明るい雰囲気が欲しい部屋などに飾っていただけたらと思います。


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