今週のPICK UP ARTISTをご紹介|TomokoTsuchiya

皆さまこんにちは、Casie編集部です。

今週もたくさんの素敵な作品と出会うことができました!


今回はそんな新しいアーティストの中から、TomokoTsuchiyaさんにインタビューをさせていただきました。

作品の魅力がたっぷり詰まった記事となっております😊是非最後までお楽しみくださいませ。



TomokoTsuchiya


女子美術大学芸術学部洋画専攻卒業。「自然と調和する絵画」をテーマに制作中、心地よくうっとりするような筆致で描かれる抽象表現は空間に自然な調和をもたらす。心にホッと安らぎを届けるメロウなアート。


twitter:@tomokono_o

instagram:@tomoris_art



Casieにてレンタル可能な作品


憧憬の花



サイズ: H24.5cm × W41.3cm

使用画材:キャンバス、アクリル絵具、保護ニス


春の柔らかい日差しの中、道端で雑草に隠れるようにして咲き出した花々を見つけると、私は少し懐かしい気持ちになります。
子供の頃、一見すると何もない空き地で何時間でも遊んでいられたのは、よく見れば様々な発見があったからです。つくしを取ったり花輪を作ったり。
また、そこは想像の宝庫でもありました。たんぽぽの綿毛は風に乗って何処へ行ったのか。来年また無事に花を咲かせることができるのか。そんな心の中の「花」を思い浮かべながら描いた作品です。



海の夜想曲 Op. 2-1


サイズ: H45.5cm × W53.0cm

使用画材:キャンバス、ジェッソ、アクリル絵具、保護ニス


湿った森の匂いや、微かに肌に触れる風の感覚は、古代から現代へと引き継がれた「祈り」の対象を思い出させてくれます。
この作品は感覚的なイメージを主題としており、具象的な何かを描くというよりは、ジェッソなどの画材のテクスチャーを活かして、画面から「風」や「森の記憶」が感じられるような」表現」を目指しました。


TomokoTsuchiyaさんにインタビューしてみました


──Tomokoさんが作品を制作するきっかけとなったエピソードなどありますか。


趣味で油絵を描いていた父の影響で、子供の頃から美術に慣れ親しんでいました。念願の美術大学に進学したのですが、学園祭や卒展以外にはなかなか作品を発表できずにいました。また、卒業後も仕事や出産、育児の忙しさにかまけて、制作から遠ざかっていた時期がありましたが、ある時ネットでたまたま見つけた美術公募展に小さい作品を描いて応募してみたところ、思いがけず入賞の知らせを受けたことがきっかけとなり、描き続けたいという気持ちが芽生えました。


──今の色彩表現はきっと幼い頃から磨かれたセンスと大学時代に学んだ知識故の美しさなのですね。


Tomokoさんの作品にはアクリル絵具がよく使用されていると思うのですが、ご自身が思うアクリルの魅力について教えてください。

再び絵を描き始めたのは家族が出来てからで、自宅のリビングや空きスペースを利用して制作しています。アクリル絵具でしたら匂いもなく、水があればすぐ描けて後片付けも簡単なんです。

今使っているのはターレンスのアムステルダムで、発色が良く伸びがいいと感じます。それに、アクリル絵具全般そうですが、速乾性と耐久性、両方に優れています。


──もし良ければ制作されている風景をお見せいただいてもよろしいでしょうか。制作時のルーティンも気になります!


リビング兼アトリエ、といった感じです。大体は日中の1人でいられる時間帯を見つけて、集中して描き進めるようにしていますが、深夜や早朝に描く場合もあります。

音楽から絵のイメージが湧くことがあるので、制作中は様々なジャンルの音楽を聴くようにしています。また、休憩には必ずコーヒーのブラックを飲みながら、頭の中のイメージを整理していきます。



──現在お預けいただいている作品が2点ありますが、それぞれTomokoさんが思う自身の作品を実際に鑑賞したときに見て欲しいポイントなどぜひ教えてください!


──憧憬の花について

この《憧憬の花》は、私が自宅リビングに実際飾っていたこともあるお気に入りの一枚で、ナチュラルカラーをベースとしたサーモンピンクのアクセントが部屋を明るい印象にしてくれます。また、家具の配置や照明、雑貨小物などのバランスで、様々なコーディネートを楽しんでもらえると思います。


──風は巡るについて

この作品は、筆跡の質感や、あえて色のコントラストを抑えることで、「風」や「森の気配」が感じられるような表現を目指したものです。私の中では和のイメージがあって描いた作品ですので、そのままジャパニーズモダンとして和室に合わせてもいいですし、もちろん洋室でもナチュラルなインテリアにピッタリです。また、全体的に中間色であることと表面の質感により、照明や自然光のあたり方(場所)を調整することで、色味のニュアンスを楽しんでもらえると思います。


──作品の感じ方だけではなく飾り方もさらにイメージが広がりますね。最後に、Tomokoさんの制作のテーマについてお伺いしたいです。

「自然と調和する絵画」として、古来の自然の姿や思想を根底に、現代的な暮らしと自然(観)が一体となる抽象表現を目指しています。

私が抽象画を描く上で大切にしていることは、偶然性をあえて意味のあるものとして捉える、ということです。

例えば、したたり落ちた絵具のしみの中に具体的な形に見える何かを見つけたとしたら、そこからある種のストーリーを作り出し、作品に反映させます。偶然を意味のあるものに変える心の動き(エモーション)を経て完成された作品は、鑑賞者にとっての「観る」ことに対する深みを与えるものだと考えています。


──インタビューにご協力いただきありがとうございました。



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▼このアーティストのページを見る

https://casie.jp/artists/1506


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他にも素敵な作品まだまだございますのでぜひあなたの好きな作品も探してみてくださいね😊