そしてとけゆく(2)

愛知県立芸術大学美術学部卒業 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了多数の個展やグループ展にて活動中。
影響を受けた作家:鈴木其一

- 絵を描くようになったきっかけは?
小さい頃から絵を描くのは好きでした。中3の時、美術の教師に進路先として美術系高校を薦められ、美術科で学んだことが大きなきっかけでした。

- 作品のテーマにしている事は?
可視・不可視に関わらず存在するものに焦点をおき、それを通して「時」をテーマに表現をしています。「時」という抽象的概念を表現するために私が描くモチーフの多くは、木漏れ日や陽だまり、そして水面に映る揺らめく光、等です。時間とともに明確なカタチをとどめることもなく存在し、消滅していく現象をカラフルな色の重なりと響きあいで作品に残していきたいと思っています。
主にキャンバスに油絵や水性アルキド樹脂の絵具で描くことが多いですが、紙にアクリル絵具で行うペーパーワークもあります。ペーパーワークは日記のようにその日、その時に感情や思いを短時間で表現する感覚で描いています。絵具だけでなく、コラージュをしたり、近年ではレリーフ状にした立体コラージュ作品も制作しています。

- これからどのような創作活動をしていきたいですか?
今後は海外でも積極的な発表活動をしていきたいです。

時の流れを大きなテーマに、水面に映る光をイメージして描いた作品です。
ゆらゆら揺らぎ刻々と形や色が変化する光、でも一瞬でもそこに存在していたものを画面に留めておきたいのです。
2019年頃から、これまで手掛けてきた空気や光の層が前後にゆらめくような縦のタッチと、水面に映る光をモチーフにした横のタッチの両方を一つの画面に構成する新しい表現を展開してきました。それにより手前から奥へ、空間に奥行きが生まれ抽象的な表現ではありますが風景のようにも見える作品になりました。
キャンバスに油絵具と水性アルキド樹脂絵具を使用しています。油絵具だけではできない、にじみやはじきといった表現が気に入っています。