愛着

大阪芸術大学 芸術学部 芸術計画学部卒業。
現在はハーブガーデンのガーデナー兼 画家として活躍中。

ー絵を描くようになったきっかけは?
原点は幼い頃なのでハッキリとは覚えていませんが、今では信じられないくらい視界が鮮明で観察することが好きだったので、『美しいものや感動を記録したかった』というのが始まりのような気がします。

ー作品のテーマにしていることは?
シンプルな美を、その人の目を通して。
“美しい”と心が動いた事柄・人・行いの存在を記録したいです。
そして鑑賞者の思い思いの形でその“美しさ”を感じ取っていただけたらと思います。共感していただいても嬉しいですし、新たな見え方や感じ方が生まれることにも、私自身さらに感動を覚えます。
『古くから大事にされていること・結局大切なこと・やっぱり良いな』そのようなことをテーマに、少しワクワクできる要素をスパイスとして表現していけると良いなと思っています。

『時間経過を感じて愛おしく想う』
そんな瞬間がより深まるのが秋かな
っと思い制作しました。
この秋がいっぱい詰まったバスケットは
実際に私ガーデンでの体験を切り取ったものです。
色付いた落ち葉や木の実。この時期になると途端に艶やかな魅力が増してきて思わず手に取って眺めてしまう^^
すると遠くから全体を眺める紅葉とはまた違って一枚一枚が絶妙な色彩のグラデーションでますます魅入ってしまう。
あの大きな紅葉葉風(モミジバフウ)の赤も一枚一枚がじわじわと時間を掛けて創り上げてきた美しさなんだなぁっと。

芸術の秋と言われるだけあってじっくり眺めること、想いを巡らせること、そういう時間にピッタリな季節だと感じます。
そんな想いを込めて技法は、新しい挑戦としてキャンバスに水彩画のような描写です。
繊細な植物画に水彩が多いのはやっぱり理に適っているというかリアルな描写に向いているなと思っていました。
けれどキャンバスの温かみある質感とかほっこりした厚みが個人的にとても好きで^^*
何とか出来ないものかと試行錯誤しました。発色が良く劣化の少ないアクリル絵の具の良さを生かしつつ
沢山の色を少しずつ薄く重ねることで不思議な優しい雰囲気が出せたかなっと思っています。
(キャンバスも良い経年変化が密かに醸し出せるようにアンティーク風なものにしました)

秋の紅葉のように絵を飾る風景全体を遠くから眺めたり、近くで手描きならではの温かみをじっくり見てもらったり
秋のひとときにご一緒出来ると幸いです^^