EARTH 〜 実像 〜 2022・06

福岡県出身、福岡県在住。九州産業大学芸術学部美術学科卒のアーティスト。
小さい頃から絵が好きで、最初の明確な「絵を描くようになったきっかけ」というのはない。磁石のお絵かきボードが3つ家にあり、気に入った絵 描けたらしばらくそのままとっておいて別ので描く、というのをくり返していたそうだ。職業として絵を描くことを意識した小学校低学年の頃。クラスメイトと将来の夢の話をしていている時に絵を描く仕事があることを知り、それから画家を目指し始めた。

「ずっと見ていたくなるような作品を造る事を目標に制作しています。見てくださる方にとって物語を感じられて、飽きずに眺めていられる作品になれればいいなと思います。観る側の立場にも立ちますが捉え方や好みは人それぞれなので、最終的には自分がちゃんと好きだと言える作品を発表し続けていきたいです。そして、作品を見た方に私の作品だとすぐ分かってもらえるようになりたいです。歴史に残っている画家も、作品を見ただけでこの人の絵かな、という個性を持った方が多いので、そういう存在を目指します。」と語る。

生まれる前のいきものが、これから生まれる世界を知るため、生まれる場所を探すために旅をする物語を描いています。タイトル末には作品を完成させた年・月を入れています。
枕草子でもよまれているように、夕暮れの空は私の中で秋のイメージです。日没の少しさみしいイメージが、夏が終わり秋が近づいてくるイメージと似ているからかなと思います。20代半ば頃、制作とアルバイトに追われ気が付いたら夏が終わってしまった年がありました。ある朝出勤で扉を開けた瞬間、日差しの割にさわやかな風がさぁっと入ってきて、やっと涼しくなる、ではなく、あ、夏らしい事何もしてないのに今年の夏が終わってしまった、と少しさびしくなり後悔したことを覚えています。それ以降は夏の予定がお墓参りしかなくても、カフェでフローズン等夏らしいものを注文したり、夏の催事がお店であったらのぞいてみたり、自分から夏を感じられるものを求めにいっています。近年は、やっと暑さから解放される！！という喜びが勝っているので、そこそこ満足いく夏を過ごせているのではと思っています。この絵の空は、まだ暑さが残りつつも吹く風が心地よくなってくる秋の入り口の夕焼けを描いています。暑いけど涼しい、秋の初めのあの温度感が伝わればいいなと思います。