キュレーション
特集

vol.02

切り、重ね、作る立体感と素材感。
重なりの美しさと温かみを愛でる。

貼り絵

貼り絵の世界へようこそ。

紙を貼りあわせて作り出す。
絵画のひとつの表現として貼り絵という技法があります。

染めた紙や模様のある色紙、時には葉っぱなど自然のもの。
身の回りにあるいろいろな素材を使い、自分の思い描く絵に仕上げていきます。

紙を切って貼り、重ね合わせることで生まれる温かみと美しさ、
手に取って自分の目で見て気づく立体感と素材感が特長の貼り絵。

今回の特集では、2人のアーティストと作品を紹介します。

どんな人におすすめ?

貼り絵の最大の魅力は、
その立体感と素材感。

ひとつひとつ切って貼り合わせることで浮かび上がる色紙どうしの重なりや、 紙の質感をたまらなく愛おしく感じる貼り絵。

飾るアートからもぬくもりを感じたい、重なりが生む立体感の美しさを感じたい... そんな方におすすめです。

ユーザーvoice

手元に作品が届いた時、初めて紙で貼り合わせて作られていることに気づきました。
紙の素材特有の柔らかさや重なりの美しさによって、作品を飾っている間ずっと癒され、楽しませていただきました。
本当にありがとうございます。
貼り絵の温もりを感じる質感が私のお気に入りです。

貼り絵の魅力

  • 立体感。重なりが生む美しさ。

    いろいろな素材をひとつひとつ切って貼り合わせて作る、貼り絵。

    絵をレイヤー(階層)としてとらえ、パーツを絵の奥の方から順に貼っていきます。

    正面や遠くから見ると1枚の絵ですが、よく目をこらしてみると、厚みがある絵画のような模型のような、重なりが独特の美しさや存在感を生んでいます。

  • 素材感。紙の質感や人の手作業のぬくもりを感じる。

    貼り絵の素材には、基本「紙」が使われることが多いですが、アーティストによって使用する素材は異なります。
    時には葉っぱなど、紙以外の素材が使われることも。

    そして、紙ひとつとっても、いろいろな種類の紙を使用するので、表面がざらざらしていたり、細かい模様が入っていたり、染めた紙の色のムラがあったり、いろいろな表情を見せて語りかけてくれるのです。

    紙の質感の違い、素材そのものの違い、そしてその素材をちぎったり切ったりして、一つひとつ丁寧に切り貼りする人の手のぬくもり。貼り絵を見るたび、知るたびに愛おしくなる。貼り絵の魅力のひとつです。

アーティストと作品

  1. 01

    erikaintheisland

    エリカインザアイランド

    「貼り絵」で魅せる、頭の中の世界

    愛知県出身、神奈川県在住。

    明るくポップなテイストから、ナチュラルで優しいテイストまで、
    自分自身の日記や記録をイラストにしたり、好きなことやもの、頭の中に描いた世界をイラストに描くアーティスト、erikaintheisland。

    小さいころから”絵を描くのが好き”という気持ちの延長で、今も絵を描き続ける。
    絵本『はらぺこあおむし』で有名な、絵本作家のエリック・カール氏に影響を受ける。

    作品紹介

    • 《大好きなお花を》

      あるひとが過ごす一日をストーリー仕立てにして描いた作品の一つです。
      あるひとが、大好きなお花を購入してお家へ帰る様子を描いた一枚です。

      画材:紙 / アクリルガッシュ / のり

    • 《Life with flowers 02》

      お花屋さんで見つけた矢車草を、家のお気に入りの瓶に飾りました。
      きれいな紫色が素敵なお花。お家で枯れないお花を楽しんでいただけたら嬉しいです。

      画材:紙 / アクリルガッシュ / のり

    アーティストからのメッセージ

    私の作品は、色紙を作って、その紙を切って貼って絵を制作しています。
    紙面で見ると、貼り絵ということが伝わらないこともよくあります。
    Casieで作品をレンタルした際には、ぜひ貼り絵の立体感や質感を近くでみて楽しんでいただけたら嬉しいです。

    Casieスタッフの”好き”ポイント

    erikaintheislandさんの作品は、ポップでおしゃれで、眺めているだけでワクワクした気持ちにしてくれます!
    自分の好きなものや好きな瞬間を再発見することを教えてくれるような、暖かな魅力にあふれた作品ばかりで大好きです!

  2. 02

    Tomoko Ebara

    トモコ エバラ

    美しい色彩で染められた紙を切り貼りした独創的な作品を発信する

    群馬県出身。

    Tomoko Ebaraの貼り絵作品のテーマは、穏やかさ、あたたかみ、自然。
    作品中に植物が多いのはそのためで、心がほっとするような作品を目指し、色、モチーフなどにこだわって制作している。 切り貼りする紙を、絵の具で染めており、絵の具の混ざりかたによってうまれる色合いが、見どころの一つ。

    「ひとつの事やものに固着せず、たくさんある絵の具をその時々で選ぶように、軽やかでありたい」と語る。

    作品紹介
    • 《太陽と幸せ》

      エネルギーと自然あふれる絵を、切り貼り絵で制作しました。
      飾りやすい小さめのサイズながら、太陽や色合いでお部屋に明るさを届けられたらよう仕上げました。

      画材:アクリル絵の具 / 和紙 / クレヨン / のり

    • 《あふれる自然とともに》

      鉱石や空などをイメージした和紙の上に、花や羽ばたく鳥を配置しました。
      絵を飾った空間に、穏やかな明るさを届けられるように制作しました。

      画材:アクリル絵の具 / 和紙 / のり

    アーティストからのメッセージ

    「家の中でもあかるい自然を感じられるように」と制作しました。 クレヨンを数色重ねることで、太陽の光を浴びて植物や、鳥たちがきらきら光る様子を表現しました。
    また和紙を貼り合わせて、絵を少し離れたところから見たときに、奥行きを感じられるようにした点もお楽しみいただけたら嬉しいです。

    Casieスタッフの”好き”ポイント

    Tomoko Ebaraさんの作品は画面全体から感じる和紙の質感の柔らかさと、印象的な優しい緑色がとても好きです!
    マットの部分にも描かれているので、見ているとなんだか作品がこちらの世界にも侵食してきているような、非日常的な気持ちにしてくれます。

貼り絵の制作工程

貼り絵の制作工程は作家さんによって異なります。
今回は、erikaintheislandさんの制作工程を紹介していきます。
貼り絵の楽しみ方がひとつ増えますように。

  1. 01色紙づくり

    絵を描くのに必要な用紙作りからスタート。
    白い紙や、海外の新聞などの紙に、アクリルガッシュで色を塗り、その上から色鉛筆やパステルなどを使用して模様をつけたり、その時その時の気分で「色紙」を作っていきます。
    いつもたくさんの色紙を保存しています。

  2. 02イメージを描く

    色紙ができたら、絵の制作へ。基本的に、いつも下書きはしていません。
    色紙を切って並べながら、頭の中のイメージを作り上げていきます。
    今回のチューリップも、用紙の上で。
    好きな色紙をストックの中から選び、切っては並べてを繰り返し、理想の絵になるように進めていきました。

  3. 03パーツの組み立て

    全体的に形作りができたところで、紙の上に並べていた色紙をのり付けして、それぞれのパーツにしていきます。
    (左写真の作品《チューリップ》の場合は、お花一つひとつを先に組み立てていくイメージです)。
    組み立てたパーツは、用紙にのりで貼っていきます。

  4. 04用紙にのり付け

    用紙に、すべてのパーツを貼り終えたら完成。
    このあと、作品に合わせた額装をしました。
    また額装前には、全体的に作品を見直してみて、「足りないかな」と思ったときには、追加でお花などのパーツを足すこともあります。

貼り絵のアートが気になる方は

  • 明るくポップなテイストから、ナチュラルで優しいテイストまで、自分自身の日記や記録をイラストにしたり、好きなことやもの、頭の中に描いた世界をイラストが魅力の貼り絵アーティスト。

  • 人のやさしさや、感性を活性化させる絵、心地よく幸せな気持ちになる絵をテーマにした、染めた紙を切り貼りし制作された作品が人気を集める貼り絵アーティスト。

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