境界をあるく美術家として、“あいだ”を描き、つなぐ
英国ボーンマス芸術大学大学院美術修士課程修了。近畿大学文芸学部芸 術学科造形美術専攻卒業。第27回ホルベイン・スカラシップ奨学生。『境界をあるく美術家』として、現代の風景画をメインに作品制作を行う。 国内外で数々の賞を受賞する、人気アーティスト。
影響を受けた作家:リチャード・ロング、バーネット・ニューマン、マーク・ロスコ
- 絵を描くようになったきっかけは?
アーティストとしてはじめて意識的に絵を描いたのは7歳の頃です。生涯初の絵は、弟のパンを食べる様子でした。こんなにかわいい赤ちゃんもこの瞬間だけで、あっという間に...
境界をあるく美術家として、“あいだ”を描き、つなぐ
英国ボーンマス芸術大学大学院美術修士課程修了。近畿大学文芸学部芸 術学科造形美術専攻卒業。第27回ホルベイン・スカラシップ奨学生。『境界をあるく美術家』として、現代の風景画をメインに作品制作を行う。 国内外で数々の賞を受賞する、人気アーティスト。
影響を受けた作家:リチャード・ロング、バーネット・ニューマン、マーク・ロスコ
- 絵を描くようになったきっかけは?
アーティストとしてはじめて意識的に絵を描いたのは7歳の頃です。生涯初の絵は、弟のパンを食べる様子でした。こんなにかわいい赤ちゃんもこの瞬間だけで、あっという間に時間はすぎてかわいい赤ちゃんじゃなくなるんだな、なんだか淋しいな、絵にして残しておかないと。と、焦りにも似た感情を抱いていました。時間のながれ、ものごとの儚さ・人と人との距離感。幼い頃から世界に対して敏感で感受性が鋭かったので『制作すること』はわたしの人生において必須事項なのだと思います。
-作品のテーマにしている事は?
2011年作品までは『そらの色くうの匂い』として、水平線・地平線や建物の縁で切り取られた空を題材に作品を制作していました。無機質な直線で分断されてなお、その背後に感じられる雄大なそらの存在。ちっぽけなわたしたちがどんな手を講じてもあのそらを押し止めることはできない。それは、水平線・地平線の彼方に手が届かないことと同義です。2012年作品以降は『境界をあるく美術家』として、自己と他者の相違を理解しあうポイント(接点)を境界線と定義し、現代の風景画という側面から作品を制作しています。自己と他者その両者の境界を歩くこと、そしてその境界線を示すこと、その“あいだ”を感じてもらうことを制作のテーマとしています。