私は一枚の作品の中で、空は水彩のようにやわらかく、幻想的な部分はパステル調に、現実的なモチーフは油彩のように──と、自分の頭の中でここはこの質感!といったこだわりがあり、その質感や表現を意図的に使い分けながら制作しています。
ただし画材や表現を重ねすぎると印象が散らばってしまうため、全体の統一感とバランスは常に意識しています。
私の作品では“光”をテーマにすることが多くあり、リアルな光の表現はデジタルならではの強みだと感じています。デジタル技法による光の再現と、アナログ的な質感表現をどのように融合させるか、その両立を探りながら描いています。
制作テーマをあらかじめ厳密に決め...
私は一枚の作品の中で、空は水彩のようにやわらかく、幻想的な部分はパステル調に、現実的なモチーフは油彩のように──と、自分の頭の中でここはこの質感!といったこだわりがあり、その質感や表現を意図的に使い分けながら制作しています。
ただし画材や表現を重ねすぎると印象が散らばってしまうため、全体の統一感とバランスは常に意識しています。
私の作品では“光”をテーマにすることが多くあり、リアルな光の表現はデジタルならではの強みだと感じています。デジタル技法による光の再現と、アナログ的な質感表現をどのように融合させるか、その両立を探りながら描いています。
制作テーマをあらかじめ厳密に決めることは少なく、実際に自分が見た風景や、その時の空気感や天気、雨が降っていたのか、酷く暑かったのかその時々の自分の感性を大切にしていて、楽しい日も、うまくいかない日も、あえて心の状態を作品に反映させています。
また、見たままを描くのではなく、「笑顔の人物を寒色で描いたら面白いかな」といった感覚的な実験も重視しています。
上手さや美しさよりも、理由は分からなくてもどこか引き込まれる──そんな余白のある作品を目指しています。
私自身、今後の人生の状況によって、同じ作品でも自分の中で見え方が変わっていくことがあると思っています。
それは作品を観る側の人にとっても同じで暗い絵が希望に見えたり、落ち込んでる時に見たらそれは悲しい絵に映るかもしれない
そんなふうに、観る人もその時の人生、価値観、環境、感情によって解釈が変わるそんな作品を描けたらいいなと考えています。