みなさんは、島を旅したことはあるでしょうか?

島旅に加えて現代アートを堪能できる【瀬戸内国際芸術祭】が3年に1度開催されるのですが、
その開催が今年なのです!

アーティストは国内だけではなく、海外のアーティストも参加しています。
一度に国内外のアーティストの作品を堪能できる機会はそう多くはないでしょう。

アートに興味のある方なら、どなたでも楽しめるイベントです。

瀬戸内国際芸術祭2019

開催地

春・夏・秋:直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、高松、宇野
春のみ:沙弥島
秋のみ:本島、高見島、粟島、伊吹島

開催期間

ふれあう春:4月26日(金)~5月26日(日)
あつまる夏:7月19日(金)~8月25日(日)
ひろがる秋:9月28日(土)~11月4日(月)

鑑賞料金

3シーズンパスポート:一般4,800円 
1シーズンパスポート:一般4,000円

2シーズン楽しみたい人は、3シーズンパスポートがおすすめ!

作品を鑑賞するには、パスポートを購入するか、作品ごとにお金を支払うかの2つの方法があります。

パスポートは、 瀬戸内国際芸術祭総合案内所公式ウェブサイトから購入ができます!
また、現地の高松港総合案内所や各港の案内所に着いてから購入することも可能。

関連サイト
・瀬戸内国際芸術祭総合案内所 公式ウェブサイト: https://setouchi-artfest.jp/
 電話 087-813-2244 時間7:00~20:00(会期外8:30-17:30)

・瀬戸内国際芸術祭サポーターこえび隊:https://www.koebi.jp/ 

どんな作品があるの?

今年の瀬戸内国際芸術祭は、150点が新作となります。
既存の作品130点を加えると、その数は280にも及びます。

これからの夏・秋会期に共通して鑑賞することができる作品を一部ピックアップして紹介します!

カモメの駐車場 / 木村崇人 (女木島)


これは、風の吹く方向に向いて止まるカモメの習性を視覚化し表現された作品。

なんとこちらの作品、
実際に風が吹く方向と一緒にこのカモメたちも動くのです。

常に変わる風の流れを体で、そして視覚化されたこの作品で、自然を感じることができます。

こちらの作品を制作したアーティスト・木村崇人は愛知県出身。

彼は、「地球と遊ぶ」をコンセプトに作品を制作しています。

「地球と遊ぶ」という作品コンセプトの中には、
目に見えない自然現象を人間が知覚できる形に変えることで、
わたしたちの生活の中にある自然の原理や壮大さを表現しており、
それらを「地球と遊ぶ」という言葉で表されています。

カモメの駐車場もカモメと風の関係性に注目し、
なぜカモメはみな同じ方向を向くのかという現象と自然現象である風で作品を表現することで、
「地球と遊ぶ」を体験できるのではないでしょうか。

自然(地球)を身近に感じさせてくれるだけではなく、
自然(地球)と遊ぶという発想が、ユーモアに富んだ作品に繋がっているのでしょう。

ささやきの森 / クリスチャン・ボルタンスキー(豊島)


こちらの作品も自然を感じることができる作品。

いくつもの風鈴と何人もの名が刻まれた短冊が風とともに、音が鳴り響いています。

作品のアーティストであるクリスチャン・ボルタンスキーはフランス出身。

彼はナチス占領下であったパリに生まれ、父がユダヤ系人でした。
そんな背景から、家の床下に住んでいた経験を持ち、
また母親や友人から強制収容所の経験談を聞いたことがトラウマとなってしまいます。

彼の作品コンセプトは、個人の記憶や存在、不在。

過去、彼が経験したトラウマから作品コンセプトに繋がったのでしょうか。

今回の作品にある、無名の名が刻まれた短冊には、何人もの個人の記憶として表現されています。

その短冊とともに、風が吹くと音が響く風鈴はまるで、
無名の人々の命が宿っているようにも感じられます。

ぜひ、現地でしか感じることができない感覚を体験してみてはいかがでしょう。

ランドリー / レアンドロ・エルリッヒ(女木島)


「島の中の小さなお店」プロジェクトの一環としての作品。

こちらはコインランドリーをを表現しているのでしょうか。

この作品の見どころは、実際に使用することができる洗濯機と洗濯物が回転している映像が流れている洗濯機の両方が設置されている点です。

映像だけが流れる洗濯機=虚構、使用できる洗濯機=現実

虚構と現実が入り混じり、わたしたちの目を惑わせてしまう。

こちらの作品は、実際に洗濯することができます。

そして、この作品を制作したアーティストであるレアンドロ・エルリッヒは、
あの有名な作品を日本に残しています。


その作品がこちら。

金沢21世紀美術館にあるスイミング・プール。

レアンドロ・エルリッヒは、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス出身の現代芸術家。

彼の作品は、
空間を通して、人間がどう物事を捉えるのか、現実を把握していくのかが追求されています。

錯覚や体験するという行為自体が作品となっている作品が多い。

視覚だけでない、体験できる作品が瀬戸内国際芸術祭でも展示されています。

世界はどうしてこんなに美しいんだ/ 山下麻衣・小林直人(女木島)

こちらの作品は、先ほど紹介したランドリーと同じく、
「島の中の小さなお店」プロジェクトの一環としての作品。

車輪に作品のタイトルが浮かび上がっている自転車で、
海沿いを走っている場面が映像作品として展示されています。

また、この映像で使われている自転車が夏会期以降、
高松港で、限定5台貸し出されることが決定しています。

貸し出し時間:17:30-19:30
保険料:300円/回(デポジット2000円)


この作品のアーティストである、山下麻衣・小林直人はともに千葉県生まれ。

彼らは高校時代に出会い、2001年からユニットとして活動しています。

またこの映像作品で流れている海は、瀬戸内の海が舞台となっています。

豊かで大きな瀬戸内の海に沿って、自転車でかけ走る様子は、
生きることは楽しい!というメッセージ性があるようにも感じられます。

こちらの作品が好きな方はぜひ体験型として鑑賞できる、
自転車に乗ってみてはいかがでしょうか。

貸し出し時間が、夕日が落ちていく時間帯でもあるため、より美しい景色の中で
自転車に乗ることができます。

世界はどうしてこんなに美しいんだ!といった気持ちにさせてくれるかもしれませんね。

さいごに

直島

いかがでしたか?

280作品の一部を紹介しました。

アーティストの生い立ちやコンセプトを知るとともに、
島の風土や歴史を表現し制作されている作品は、瀬戸内国際芸術祭の特徴でもあります。

1日で回れるのは、大きい島なら1つ、小さい島なら2つまでと言われています。

ぜひこの夏、長期休暇を使って瀬戸内国際芸術祭を楽しんでみてくださいね。

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