ノルウェーの有名画家であるエドヴァルド・ムンクが制作した『叫び』。100年以上も前に制作されたにも関わらず、今もなお多くのファンが存在します。

ムンクはそんな『叫び』を1893年から1910年にかけて、5点制作しています。すべて同じ構図で描かれていますが、様々な方法で制作されました。

それらはすべて同じ場所には保管されていません。種類の違う5点の『叫び』を見ながら、どの場所に保管されているのか解説していきますね。

パステル画で描かれた『叫び』

パステル画の『叫び』(1893年)

こちらはムンクが描いた記念すべき1枚目の『叫び』です。パステル画で制作されていて、私たちとが知っているお馴染みの『叫び』とは色味が少し異なります。

このパステル画はノルウェーのオスロにある「ムンク博物館」に貯蔵されています。

油彩画で描かれた『叫び』

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油彩画の『叫び』(1893年)

油彩画で描かれた『叫び』です。これがムンクの紹介の際に使用されている『叫び』です。パステル画に比べて色が濃く、夕日などがはっきりと描かれています。

こちらはノルウェーにあるオスロ国立美術館に保管されています。

リトグラフの『叫び』

リトグラフの『叫び』(1895 年)

リトグラフ、いわゆる版画で制作された『叫び』です。他のものと比べ、顔がはっきりと分かって面白いですよね。

こちらもオスロのムンク博物館で所蔵されています。

パステル画で描かれた『叫び』

パステル画の『叫び』(1895年)

こちらは2度目のパステル画です。油彩画で描いた色味がしっくりきたのか、1度目のパステル画よりも明るい色味で制作されています。

このs『叫び』は、2012年にニューヨークでサザビーチにより競売にかけられ96億円で落札し、ノルウェー人実業家であるペッター・オルセン氏が所蔵しています。

テンペラ画で描かれた『叫び』

テンペラ画の『叫び』(1910年)

こちらはテンペラ画で制作され、ムンクが最後に描いた『叫び』です。テンペラ画とは劣化などが起こりにくい絵画技法です。4つ目の『叫び』が描かれたのが1895年に対し、この作品はそれ方15年もの時が経っています。

この作品もムンク美術館が所蔵しています。そもそもムンクだけの美術館があることがすごいですよね。とても偉大な画家だったということが分かります。

おわりに

いかがでしたでしょうか?ムンクの『叫び』が5点も存在していることに驚いた方もいるのではないでしょうか。

こんな偉大な作品ですが、2004年にテンペラ画で描かれた『叫び』は、同じくムンクの作品『マドンナ』と共に盗難被害にあっているのです。2年の時を経てなんとか取り返すことはできたものの、盗難の際に傷が残ったとも言われています。

さらに深く『叫び』を勉強したい方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。

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