1840年にパリで生まれた画家クロード・モネ。光を上手く表現した風景画を描く画家として有名です。ゴッホやゴーギャンなど、数々の画家に影響を与えた印象派の巨匠としても知られています。日本好きでもあり、多数の浮世絵作品を所有していたそうです。

幼い頃から肖像画などを描き、売るほどの腕前がありました。ピサロやバジール、ルノワールといった画家仲間と出会い、印象派を世に広めました。

モネの作品では『睡蓮』や『印象・日の出』が代表作として多く認知されています。風景画をよく描くモネでしたが、気持ちよく風に吹かれている女性をモデルにした作品があります。それは『日傘をさす女』という作品です。モネは合計3枚の日傘をさした女性を描きました。

しかし、その3枚の絵のモデルは非常にそっくりなのですが、すべてテーマが違うのです。ご存知でした。それでは各作品を解説していきます。

1枚目

こちらは1875年、モネが34歳の時に描かれました。描かれているのはモネの最初の妻カミーユとその長男ジャンです。ジャンは当時5歳でした。

散歩で先を急ぐ2人を後ろから呼び止めて振り返ったときの瞬間を描いています。「光の画家」とも言われるモネ。この作品からも光を巧みに表現し動いているかのように感じます。

しかし、この絵を描いた4年後の1879年、カミーユは32歳で他界しました。

2枚目

こちらは1886年、モネが45歳のときに描いた作品です。この作品は上でご紹介した妻カミーユが病死してから6年経った時に描かれた作品です。こちらのモデルはカミーユの死後に結婚した2番目の妻アリスの子供シュザンヌです。

モネはこの作品を亡くなったカミーユのことを想って描いたのではないかと言われています。1枚目の作品と違い、顔の表情がはっきりしていません。そのことからこの作品は妻のカミーユと少し似ていたシュザンヌをモデルにしたのではないでしょうか。

3枚目

3枚目も1886年に描かれました。この作品も2枚目と同様、顔が描かれていません。こちらも最初の妻カミーユを想いながら描かれました。

2人目の妻の子供であるシュザンヌをモデルにながらも1人目の妻であるカミーユを想いながら描く。複雑ですが、とても切ない作品ですね。

2枚目と3枚目では人物を描いたのではなく、永遠に脳裏に焼き付けたい「風景の一部」として2つの作品を描いたのでしょう。

最後に

いかがだったでしょうか。風景画で有名なモネが人物を描いた珍しい作品『日傘をさす女』。とても複雑で、切ない作品でしたね。モネの当時の気持ちが作品からは感じ取ることができますね。

モネが描いた風景画『睡蓮』や『日の出』についても知りたい方は以下の記事もご覧ください。

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