ゴッホの耳切り事件

フィンセント・ファン・ゴッホは世界で最も有名な画家の1人です。そんなゴッホは数々の伝説を残してきましたが、今でも多く語られているのは「耳切り事件」です。

ゴッホはある出来事をきっかけに自ら耳を切断するという驚愕の行動を起こしたのです。

「耳切り事件」と関連している作品とともに振り返ってみましょう。

事件の真相

1853年、オランダ南部のズンデルトで生まれたゴッホ。幼い頃から絵に興味があったゴッホだったが、真剣に画家を目指したのは28歳の時でした。

世界的に有名なゴッホですが、画家として活動したのはたったの9年間、そして生前に売れた絵は1枚だけ。
ゴッホは亡くなってから評価された画家だったのです。

ゴッホは幼い頃から癇癪持ちで、周囲の大人たちからは扱いにくい子として認識されていました。落ち着きもなく授業を向け出し、海岸で絵を描いているような子供でした。大人になってからも人間関係に悩まされることは多く、職場を解雇されることなどもありました。

1886年、ゴッホは絵を学ぶべためパリに向かいました。そこでは、ルノワールやクロード・モネ、ポール・ゴーギャンなどの新印象派の画家と出会い、大きな影響を受けました。

当時、ゴッホは弟のテオと生活していまいしたが、1888年からアルルにある「黄色い家」に1人で住むことになりました。しかし、資金難のゴッホは同じく印象派の画家であるポール・ゴーギャンを呼び寄せ、共同生活をはじめました。

ゴッホはゴーギャンを向かい入れるため「ひまわり」や「夜のカフェ」などの代表作を制作したと言われています。
ゴッホは共同生活をする場所となった「黄色い家」を描いた作品も制作しています。

共同生活の当初は一緒に散歩を出かけ、散歩道を描くなど良質な関係でした。ゴーギャンによって「ひまわり」を制作しているゴッホの様子を描いた作品もあります。

しかし、強烈な個性を持った2人の関係は徐々に悪化していきます。ゴッホ、ゴーギャンともに「価値観が合わず、平穏に暮らすことはできない」と知人への手紙で語っています。

1888年12月、2人は口論し、関係性が最悪の状態になりました。ゴーギャンはその喧嘩が原因で黄色い家を出ることに。その1週間後、驚愕の事件が起こりました。憤慨したゴッホは、ゴーギャンに馬鹿にされた自分の左耳を剃刀で切り落としたのです。

この事件はこれだけでは終わりません。意識が朦朧とする中、ゴッホは切り落とした耳たぶの一部を近所に住む主婦に送りつけるいう異常な行動に走りました。

その事件は地元紙でも報道されていたようです。

先週の日曜日の夜の11時半、オランダの画家がラシェルという女に「この品を大事にとっておいてくれ」と言って自分の耳を渡した。そして姿を消した。

この通報を受けた警察は翌朝この人物の家に行き、横たわっている男を発見。この不幸な男は直ちに病院に収容された。

ゴッホは精神病院に入院することになりました。この耳切り事件がきっかけで発作は頻繁に起こるようになります。

ゴッホの切り落とされた耳は3Dプリンターで再現され、ドイツの美術館に飾られています。

精神異常を起こしていたゴッホでしたが、それでも絵を描くことは辞めませんでした。その当時に自画像をよく描いていたゴッホは、事件後には下記のような「包帯を巻いた自画像」も描いています。


事件後、2人は顔を合わす事はなくなり、ゴッホは孤独に過ごすことになりました。共同生活はわずか9週間で終えることになりましたが、その短い期間で数多くの有名作品が生まれました。この気難しい性格のゴッホと生活をできたゴーギャンは優しく冷静な人物だったのかもしれません。

それから間も無くしてゴッホは自ら拳銃で心臓を打ち、自殺しました。これも発作からの行為ではないかと言われています。

37歳という若さで亡くなったゴッホ。後少しでも生きていればもっと多くの代表作品が生まれていたのではないでしょうか。

ゴッホの死後、タヒチに向かったゴーギャンは「ひまわり」を4点制作しており、ゴッホに掲げたものではないかと言われています。
下記がゴーギャンの「ひまわり」のひとつです。

ゴッホには反骨精神があり、周りとはうまく付き合う事ができない性格ゆえに、自分の画家人生を壮絶なものにさせました。
しかし、絵から感じる芸術への情熱が数多くの方に評価され、今もなお語り継がれる世界の画家になったのではないでしょうか。

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