みなさん2021年1月17日(日)まで大阪南港ATC Galleryに開催されているバンクシー展はいきましたか?
既にたくさんの方が訪れ、すごく反響が起こっていますね。

バンクシー展に今後行く人がより楽しめるような、また行ってみたいと思えるようなプチ情報をお届けしますね!

そもそもバンクシーって何者?

バンクシーはイギリスを拠点とする匿名の芸術家です。
「匿名」なので一体誰がバンクシーなのか、どのような人物なのかは知られていません。
情報が少なく、謎が多い不思議な存在が人々を魅了しています。

また、バンクシーは世界中に神出鬼没を繰り返し、壁や橋に作品を描きます。
そのような行動から『芸術テロリスト』と揶揄されているのです。
ただ絵を描くだけでなく、作品を通して「反戦争」「反権力」「反資本主義」をアートを通して訴える芸術家です。

クールな作風

バンクシーはストリート・アーティストです。
日本でも壁などに描かれた絵をみたことはあるのではないでしょうか?
バンクシーは世界中の壁や橋に多くの作品を残しています。
下記が代表作でもある『風船と少女』という作品です。

赤い風船は「平和」を象徴し、それが少女の手から離れていく姿を描いた物です。
このようなバンクシーのブラックユーモアを感じるメッセージなどにはいつも多くの注目が集まります。
しかし、バンクシーは公共の場に描いているため「落書き」という批判も多くあります。
また、街中に絵を描くということは器物破損で見つかると警察に捕まってしまいます。
そのため、バンクシーはステンシルとスプレーでこれらの絵をゲリラ的に描き上げ、逃げていくそうです。

作品に込められたメッセージ

バンクシーの作品には、児童労働やパレスチナ・イスラエル問題、反資本主義、反戦争、人種差別などの問題に訴えかけ、これまで多くの方に気づきを与えてきました。
その中でも有名な作品をいくつか紹介していきます。

こちらは『花束を投げる男』という作品です。
この作品は「戦争で火炎瓶を投げるのではなく、花束を投げることさえできれば世の中は平和のなる。」というメッセージが込められています。


こちらはアメリカの資本主義を代表するミッキーとマクドナルドのドナルドを描いた作品です。
真ん中に描かれた裸の少女は、新聞や文学、写真など、報道関係で顕著な活躍をした人に与えられるピューリッツァー賞を1973年に受賞した、ベトナム戦争でアメリカの空爆から逃げる少年少女の写真から抜き出されたものです。
「アメリカ化」「グローバル企業による児童労働や搾取」「戦争」などに対する反対のメッセージが込められています。


兵士が家からテレビやラジオを運び出しています。
戦争による情報統制によっての国民操作、戦争や兵士など武力による権力の正当化に対する風刺が読み取れます。


イスラエルとパレスチナの間にある大きな壁に描かれた作品です。イスラエルによって建設されたアパルトヘイト・ウォールで、イスラエルとパレスチナを分断する大きな壁となっています。この絵からは、バンクシーの平和への思いや、強い願いが受け取れます。
この絵をわざわざ戦争地に行って描くというのは相当なエネルギーと勇気がいるはずです……。


こちらは『猿の会議』という作品です。
バンクシーは故障のイギリスに対してもシリカルに描いています。
イギリスのEU離脱の際のイギリス議会の混乱を面白おかしく描いています。
「お前ら政治家なんてチンパンジーが議論しているのと一緒だ」というメッセージが感じられますね。


実際のバンクシーの家のバスルームとみられる場所を撮影した作品で、壁やトイレのふたなどあちらこちらにねずみの絵が描かれ、彼らがトイレットペーパーを散らかしたり、歯磨き粉のチューブを踏みつけたりしていたずらをしているような様子が表現されています。これは自身のインスタグラムで「家で仕事をすると妻にひどく嫌がられる」というコメントと共に投稿されました。
また、バンクシー展ではこのトイレが再現し展示されています。

日本の壁にも落書きをした!?


バンクシーの作品にはネズミがよく描かれるのですが、そのネズミが2019年に日本でも発見されました。
バンクシーは2002年に来日した記録があり、その時に描いたのではないかとも言われています。
しかし、「なぜ日本で?」「しかも第一発見者が都知事!?」「一般の人が見つけてなかったの!?」という疑問が浮かびました。
そんな疑問が残る中、日本でバンクシー展が開催されることが発表されたのです。
これは本当に偶然だったのかは分かりません。
ますますバンクシーの謎が深まる出来事となりました。

まとめ

バンクシーの作品によって戦争や貧困で苦しんでいる人を知ることができた人もたくさんいるのではないでしょうか。
バンクシーの正体はいまだ分かっていませんが、「イギリスの有名バンドのリーダー」と言われていたり、「バンクシーは1人ではない」という説もあるそうです。
確かにバンクシーにはたくさんの作品がありますが、表現の仕方がまったく違うものも多くあります。
また、あれだけ大きなストリートアートを1人で制作することは不可能だとも感じました。
しかし、これだけ多くの謎に包まれたバンクシーだからこそ、世界中から注目が離せない存在になっているのではないでしょうか。

バンクシー展には記事で紹介した作品以外にも、多くのユーモアあふれる作品が展示されていました。
ぜひ、お時間ある方は足を運んでみてくださいね。

また、バンクシー以外の現代アートにも興味がある方は下記の記事も一緒にご覧ください。

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